画像引用:JRA
中山競馬場の馬券傾向データを距離別に、血統・枠・騎手・タイム・人気・脚質の視点でまとめています。
中山競馬場で行われる主な重賞・リステッド一覧
中山競馬場のコースの特徴
コースは右回りを使用。芝コースは内回りコースと外回りコースが存在します。内回りコースはカーブがタイトなため小回り、外回りコースは大回りで「おにぎり」のようなコース体系となっております。
コース全体の高低差は内回り、外回りとも5.3mとJRA全10場の中でも最大の高低差となっており、中山巧者というのは実は高低差があるコースの巧者とも言えるかもしれません。
ダートは標準的なコースではありますが、起伏構成は芝コースとほぼ同じで全体の高低差は4.5mとかなり起伏が厳しいコースです。
ゴール前に設定されているコース名物の「心臓破りの坂」は残り200mを切ってから約100mの間に上り坂の高低差2.2mと文字通り急坂となっており、ここでガラッと着順が入れ替わることがあります。
芝(外) | 全周 1,839.7m | 5位(全10場) |
直線 310.0m | 6位(全10場) | |
高低差 5.3m | 1位(全10場) | |
ダート | 全周 1,493.0m | 5位(全10場) |
直線 308.0m | 6位(全10場) | |
高低差 4.5m | 1位(全10場) |
※Aコース時。芝コースで内・外回りがあるコースについては数字の大きい方を比較対象として利用
(芝は上の画像が外回り、下の画像が内回りです)コースの高低差は芝コース、ダートコースともアップダウンのあるコースです。高低差は5.3mとJRA全10場の中でも最大の高低差であることに加え、芝・ダートともに最後の直線に名物の急坂が存在(高低差2.2m)。直線距離が短いので基本的には前有利の考え方で良いとは思いますが急坂でガラリ一変という場面もあるのがこのコースの特徴でもあります。
余談ですが、前後半のアップダウンがこれだけ違いますので「中山コースで安易に前後半を比較したラップ」というのはあまり信用できない事は頭の片隅に入れておいて差し支えないかと。
中山競馬場の馬券(配当)の特徴
券種 | 中山競馬場(n=68) | 全競馬場(n=371) |
単勝 | 1,010円 | 1,137円 |
馬連 | 6,105円 | 6,951円 |
馬単 | 11,938円 | 13,898円 |
3連複 | 16,957円 | 29,114円 |
3連単 | 109,813円 | 184,261円 |
中山競馬場の近2年の馬券傾向です(リステッド競走以上をカウント)。全体平均と比べて順当傾向と言えるのではないでしょうか。この事象の要因分析は難しいですが、クラシックのトライアルなど比較的順当傾向にあるレースが多く組まれている事が要因でしょうか。
中山競馬場の距離別のコース解説
芝1200mのコース解説
スプリンターズSやオーシャンSなど、上級レベルの短距離重賞から、平場まで使われるコースです。スタート直後から4コーナーまで約4.4mの下り坂で、3コーナーまでおよそ250m。逃げ先行有利なコースではありますが、序盤のポジション取りはかなり厳しく、オーバーペースで直線がらり一変という場面も。
最後の直線は名物の急坂があり、コース全体の高低差は5.3mあり最も高低差のあるコースとなっています。
芝1600mのコース解説
トリッキーなコースに加えて、ハンデ戦や限定戦の重賞によく用いられるコースであるため、波乱含みのコースです。スタート地点は1コーナー左奥のポケット地点。スタート後にすぐに最初のコーナーを迎えるため、外枠の先行馬は内に急に切れ込むようにポジションを取ることになります。一般的には外枠不利と言われますが、近年は騎手側もそれを織り込んだ位置取りをしており、以前よりも枠の有利・不利は是正されてきております。
芝1800mのコース解説
スプリングSや中山記念などハイレベルな重賞に用いられるコースです。また下級条件でもよく用いられます。スタート地点はスタンド前中間点。ゲートを出た後にすぐに名物の急坂を上ります。最初のコーナーまでおよそ205mとかなり短いため、外枠先行馬の序盤のポジション取りはかなり厳しめ。それでもコーナー4つで息も入りやすいことから、基本的には逃げ・先行有利のコースです。
芝2000mのコース解説
皐月賞や中山金杯など競馬ファンの馴染みのあるレースで使われる中山芝2000m。スタート直後に中山の急坂があり、コースを1周回る設計で名物の急坂(高低差2.2m)を2回上る。1~2コーナーは上り坂になっており、平坦の向こう正面を走った後、3~4コーナーからは緩い下坂になっています。
芝2200mのコース解説
中山の中距離以上のレースで唯一外回りコースを用いる中山芝2200mは、他の中山芝コースと傾向が異なります。スタート地点はスタンド前の直線入り口付近。ゲート後にすぐに急坂がある。最初のコーナーまでおよそ432mと序盤のポジション取りはしやすいコースです。中山の外回りコースを用いるコースでコース全体の形状が「おにぎり」のような形態となっており、カーブが緩いのが特徴です。
カーブが緩いことから道中で加速しやすいこともあり、追込み馬の勝率が他の中山コースよりもやや高めとなっております。
芝2500mのコース解説
有馬記念や日経賞など伝統のレースに加え、2~3勝クラスの特別戦でもお馴染みの中山芝2500m。スタート地点は外回りコースの3コーナー手前。4コーナーに向けて192m程度ほぼ直線のような緩やかなコーナーを走ります。ほぼ直線とはいえ、スタート直後の外枠はややポジション取りは不利です。コーナーが5つ(最初の部分を含めると6つ)ということで、コーナー毎に自然に減速することを加味する道中のペースは落ちやすい。また坂を2回超える長距離のコース形態のため、タフさは求めれらる。
芝3600mのコース解説
ステイヤーズステークスでしか使われていないコースで、サンプル数は少なめですが、スタート地点はスタンド前中間点。ゲート後にすぐに急坂がある。最初のコーナーまでおよそ205mと序盤のポジション取りはかなり厳しめ。芝1800mのコースを2周するイメージです。楕円のコースを2周し、コーナーが8回ということでどうしてもペースは落ち着きがちです。
ダート1200mのコース解説
土日中山開催がある場合、必ず設定されているのがこの中山ダート1200m。スタート地点は向こう正面2コーナー奥。スタート直後は芝を走りまして、外枠の方がやや長めに芝を走ることができます。芝の部分も含めて最初のコーナーまでおよそ502mと、序盤の距離は長めに取られています。スタート直後から3コーナーにかけて緩やかに下り坂となっており、オーバーペースのリスクあり。
ダート1800mのコース解説
ダート1200mと並び、土日中山開催がある場合には必ず設定があるのが中山ダート1800m。スタート地点はスタンド前の直線入り口付近。最初のコーナーまでおよそ375mと序盤のポジション取りはやや厳しめ。スタート後に急坂があります。基本的には4つのコーナーで自然と減速しますし、最後の直線は約308mと短めのため逃げ・先行有利です。
ダート2500mのコース解説
他のダートコースと異なり、あまり設定がないのが中山ダート2500m。コースを1周半回ります。最初のコーナーまでおよそ309mと序盤の直線距離は短くなっており、ポジション取りは厳しめ。スピードがどうしても上がりにくいコース形態のため、序盤の追走スピードの足りない馬でも好走しやすい。