バイアリーターク【世界の名馬集】

イアリーターク

バイアリーターク(Byerley Turk/Byely Turk、1679年-1705年)は、イギリスの軍馬・種牡馬で、後世にダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアンと並んでサラブレッド三大始祖の1頭として数えられる。

父方直系子孫はそのヘロド(Herod)がヘロド系として一時大繁栄したが、現在はその血を受け継ぐ数少ない種牡馬であったドゥーナデンが亡くなり、残る世界的な種牡馬はパールシークレットのみとなり、滅亡の危機にある。

名前および品種については定かではなく、イギリスのジェネラル・スタッドブックはバイアリーターク(Byely Turk、ターク種)と記載しているが、同馬の肖像画の特徴からトルコ生まれのアラブ馬との説もある。名前の綴りもByely Turkではなく、馬主のロバート・バイアリー(Robert Byerley)から正しくはByerley Turkだったのではないかと考えられている。

バイアリータークの軍馬・競走馬としての活躍

バイアリーターク
画像引用:wikipedia

馬名(英名)バイアリーターク(Byerley Turk)
生年月日1680年
生産地トルコ(後にイギリス)
生産者不明
性別
毛色黒鹿毛
調教師なし(軍馬)
馬主Robert Byerley
競走戦績1戦1勝

1688年にオランダ総監のウィリアム3世がブタペスタ包囲において義勇軍のロバート・バイアリー大尉(後に大佐に昇格)が、敗走するトルコ帝国軍からこの馬を奪い取ったという説と、1683年からの第二次ウィーン包囲戦であるという説があるが、イギリスのジェネラルスタッドブックには前者の説で記載があるため、一般的には前者の説が有力である。

出生年はイギリスに渡った1688年末に約8歳であると考えられており、彼の誕生年は1679年頃とされてます。

ロバート・バイアリー大佐は本馬を自身の軍馬として使用し、1690年7月12日のボイン川の戦いでも、本馬とバイアリー大佐は殊勲を挙げることとなる。

後年にサラブレッドの三大始祖となる同馬の走りは素晴らしかったようで、戦場でそのスピードを活かした活躍を見せただけでなく、1690年の春に北アイルランドのダウン・ロイヤル競馬場で開催された軍馬の競走において、バイアリー大佐とバイアリータークが最優秀賞にあたる”シルバー・ベル”を獲得したとの記録がある。(この記録を持って同馬の競走成績について1戦1勝と表現されることが多い)

種牡馬としてのバイアリーターク

バイアリータークは、1691年ごろからダーラム州のミッドリッジグランジにあるロバート大佐の元で最初に種牡馬に入りし、その後、ヨーク郊外のゴールズバラで種牡馬として供用された。(ロバート大佐は当時の著名な馬のブリーダーでもあったフィリップ・ウォートン卿の孫であるメアリーと結婚し、退役後は畜産をしていたとされる)

種牡馬として供用されたとはいえ、その種牡馬のキャリアも短く、さらに繁殖の質・交配頭数とも十分ではなかったと言われているため、記録が残っている範囲でもレースでの勝ち馬はわずか6頭と言われている。

短い種牡馬のキャリアの中で勝ち馬も6頭と三大始祖と呼ばれるには乏しい繁殖成績だったが、1760年代より玄孫のヘロドとその仔ハイフライヤーが大きく勢力を伸ばしたことにより、三大始祖の1頭と称されている。

バイアリータークは1706年にゴールズバラで亡くなり、そこに埋葬されていると言われております。

バイアリータークの産駒の中では最も競走成績が良かったのはウィリアム ラムスデン師によって育成されたバスト(Basto、1701年)でした。バストとはいくつかのマッチレースで勝利した記録が残っており、種牡馬としても活躍しました。

バイアリータークの代表産駒
  • Basto(いくつかのレースで勝利)
  • Jigg(ヘロドの曽祖父)
  • Bristol’s
  • Rutland’s Black Hearty
  • Sprite
  • Archer

三大始祖としてのバイアリーターク

三大始祖としてのバイアリー・タークを語る上で最も影響力のある産駒はジグ(Jigg、1705年)です。イギリスのジェネラル・スタッド・ブックは、ジグを「中途半端な馬」として説明していたように、ジグ自身の競走成績はあまりよくなかったとされます(詳細な競走成績は不明)。

しかしジグの産駒であるパートナー(partner、1718年)が驚異的な競走成績を挙げ、父ジグを上回る「素晴らしい馬」として種牡馬入りしました。

そのジグの息子であるパートナーの産駒からターター(TarTar、1743年)という種牡馬を排出し、ターターは後に名種牡馬となるヘロド(Herod、1758年)の父やマッチョムの母父として後世に大きな影響を当たることになります。

なお、近年の研究では同馬と同様に三大始祖として語られるダーレーアラビアン・ゴドルフィンアラビアンがターク種である可能性が高まってきたとされ、三大始祖は近い関係であるとされている。

バイアリータークの血統

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